第1回「NPOマーケティング研修」

2011年7月9日(土)、本年度の「NPOマーケティングプログラム」が始まりました。
朝10時から始まった研修では、午前中はオリエンテーションとして、主催者 / 共催者側からの研修の狙いの説明、思いに続き、各団体からの自己紹介と課題への思いについて語ってもらう時間となりました。


NPOマーケティング研修は、2008年よりパナソニック株式会社との協働で実施しており、NPOに必要なマーケティング力を身につけ、そのノウハウを個人に留めるのではなく、組織全体で共有し、NPOが抱える様々な課題を解決するための「キャパシティビルディング(組織基盤強化)」を狙いとして実施しています。NPOではまだまだなじみの薄い「マーケティング」の考え方を利用することにより、NPOが提供しているサービスの拡充、売上アップ、資金調達、広報強化、支援者・会員の拡大などの課題解決に向け、具体的に施策を立案・実行することになります。


2011年度は7月から12月までの約半年間の実施となります。プロジェクト前半では、講義・グループワークを交えながらマーケティングの基本的な理論を習得し、設定した課題に対する解決シナリオを策定をします。後半では、実際に団体内でマーケティング施策を実行に移していきます。
今年度も本プログラムを通じて自団体の課題に挑む6つのNPO団体が集まりました。

参加NPO団体

・ADRA Japan http://www.adrajpn.org/
・ケア・インターナショナル ジャパン http://www.careintjp.org/
・カタリバ http://www.katariba.net/
・キズキ http://kizuki-juku.com/
・日本ブラインドサッカー協会 http://www.b-soccer.jp/
・フェアトレード・ラベル・ジャパン http://www.fairtrade-jp.org/
※詳しい団体紹介はこちらをご覧ください→ [プログラム参加団体紹介]

 
また、本年度は参加NPO団体の研修をサポートする人材として「プログラム・フェロー制度」を導入しています。NPOの経営、NPOマーケティングに関心の高い20代~30代の社会人、専門家がNPOをサポートし、研修を通じて支援・連携の関わり方を検討していきます。

NPOマーケティング導入事例発表

2010年度の参加団体であるエイズ孤児支援NGO・PLASの門田さんより、NPOマーケティング導入事例として、研修中に発見した課題、団体に起こった変化などの生の声を聞かせていただきました。マーケティングの視点を持ち、顧客の分析をすることでよりターゲットに沿った戦略を立て、結果を出すことができるようになった実践の例を見せていただき、今年の参加団体にとっても刺激となると共に、今後の課題への取り組みに向けて身の引き締まる思いを感じる時間でした。

<第1回NPOマーケティング研修>

午後からは早速、第1回「マーケティング研修」開始。今年で4年目の講師を担当してくださっている長浜洋二氏(NPOサポートセンター アドバイザー、公共経営学修士 MPA)による講義が始まりました。(長浜講師のブログ「飛耳長目:アメリカにみるNPO戦略のヒント」 http://blog.canpan.info/hijichomoku/ )

NPOマーケティング概論

「そもそもマーケティングとは?」と導入部分から始まり、マーケティングの定義や歴史的背景を説明することを通して、まずは今回の研修参加団体に共通する「NPOマーケティングの必要性」を今一度、参加団体の皆さんに確認してもらいました。

「なぜNPOにマーケティング視点が必要なのか。」
すでに登録NPOは4万団体を越え、数の増加は提供しているサービスの競合が増えていることを意味します。また企業が公共サービスに参入していることが、強力なライバルになる可能性があります。

もちろん企業のCSRの一環の面もありますが、ビジネスノウハウを活用した公共サービスであり、かつ資金が潤沢、またスキルフルな人材が集まっている企業の動きからは目が離せず、一層NPOマーケティングの視点が必要となっています。

ワークショップ1「ステークホルダーの洗い出し」

NPO活動におけるステークホルダーとの関係は、企業におけるそれとは異なり、サービスの受益者と支援者が異なることが多いことが特徴となります。例えば、国際協力の活動においては、海外で学校を建てる資金を負担するのは日本人であり、その学校でサービスを受ける(勉強する)のは現地の海外の子どもたちになります。

このように複雑なサービス提供の業態を持つNPO団体においては、マーケティング施策を作成する前に、もう一度、丁寧にステークホルダーを洗い出すことが大切であることがわかりました。ここでグループワーク1つ目として、団体ごとに自団体のステークホルダーの洗い出しを行うワークを行いました。各団体、様々な切り口で「受益者」「支援者」「競合」の3つを書き出し、団体を取り巻く全体像をつかみました。

環境分析(内部環境分析 / 外部環境分析)

今回の研修ではミッションへの共感を土台に、「環境分析→市場の細分化→ターゲティング→ポジショニング→マーケティング・ミックス(4P)→マーケティング評価」に則った施策を立てていきます。

まずは環境分析として、内部環境分析(自団体のプロフィールやミッションの分析)、外部環境分析(マクロ環境・サービス受益者/支援者・競合 についての分析)の考え方と手法について長浜さんから講義があり、その後実際の分析ワークへ移ります。

ワークショップ2「PEST分析」

外部環境についてマクロに環境分析をするワークPEST分析を実施(政治:Political、経済:Economical、社会:Social、技術:Technological)。このワークでは団体毎ではなく参加者でチームを組み、日本のNPOを取り巻く環境について分析。NPO団体6団体からの参加者で作った4グループに加え、プログラム・フェローグループを加え、6グループに分かれて分析を行い、アイデアの数を競いました。


今回は、東日本大震災の後であること、先日NPO法の改正が決まったこと、そして近年のソーシャルメディアを含むコミュニケーション技術の多様化などを受け、PEST分析の結果も時代の流れを受け、良い意味で盛り上がる内容となりました。

最後に次回の集合研修(7/23)までの課題として、団体ごとにあらためてマーケティング環境分析を行い、長浜講師に提出するという課題が渡されました。この分析が今後実際に課題解決に向けた施策を立てる際の基本となるものになるため、各団体真剣な面持ちで「環境分析のポイント」を聞きながら、課題用紙に目を通していました。ここまでで、第1回の研修「NPOマーケティング概論 / 環境分析」は終了。引き続き懇親会での交流を深め、盛りだくさんの一日が終わりました。皆さまおつかれさまでした!

★長浜講師のブログでも研修について紹介されています!
NPOマーケティングプログラム2011が開始! | 飛耳長目:アメリカにみるNPO戦略のヒント
http://blog.canpan.info/hijichomoku/archive/469

★当日様子をNPOサポートセンターインターン生が、ツイートでまとめています♪
http://togetter.com/li/159789

広告