第3回「NPOマーケティング研修」【特別講義:マーケティング コミュニケーションで 何を解決する?】

8月6日(土)の第3回「NPOマーケティング研修(合宿1日目)」では、研修後に事務局サポーターのイケダハヤトさん(Twitter: @IHayato)による特別講義がありました。

テーマは「ソーシャルメディア入門&実践」。“マーケティングコミュニケーションで何を解決するか?”について、ソーシャルメディアとは何?というところから、実践的に使えるツールの紹介、そして最後にはツイッターを使った個人ワーク&講評という盛りだくさんの内容でした。

(1) ソーシャルメディアとは何?

まずは、イケダさんからそもそも「ソーシャルメディアとは何か?」というお話をしていただきました。
イケダさん曰く、ソーシャルメディアは大前提として「人と人とをつなぐコミュニケーションツール」であり、それに加えてソーシャルメディアは「公園のようなところ」に例えられる、とのこと。「様々な人がそれぞれ違う目的の違う行動をしていて、それを楽しんでいる状態であり、コミュニケーションを楽しむためのツールなので、人々が好き勝手に楽しんでいる空間に入り込む形となる“マーケティング”を意識的に行うのは、実はとても難しいのです。」

また、「マーケティングコミュニケーションのツールとして位置づけられる「ソーシャルメディア」ですが、それだけではマーケティングの課題を解決できるものではない、ことをまず理解してください。」と話がありました。もちろん、ソーシャルメディアが得意とする分野(若年層へのリーチなど)も確かに存在します。その事例として、イケダさんが応援している、エイズ孤児支援NGO・PLASが実際におこなったキャンペーンを取り上げ、どのようにTwitterを用いてメッセージを広めていったのかを紹介されました。

ここでの大切なポイントとして、ソーシャルメディアとは、

1. ユーザー主導の場であるということ
2. マーケティング「コミュニケーション」の場であるということ
3.解決できる問題が限られるということ
4. 「クチコミ」に乗ること
の4つのポイントが紹介されました。

そして、「どうやって「クチコミ」を発生させるかが難しく、“伝え方”には、“伝えてもらうには共感が必要”という意識を持つことが大切です。また、人が共感をもつのは“なぜ?”の部分。そして【ソーシャルメディアは個々の想いを伝えるツール(by @Rui_Plas】という考え方を大切にして、自分が何を考え、なぜそう思うのか、といった「自分」を見せていくことが大切です。」と話されました。

NPO団体としてTwitterなどのソーシャルメディアを使う場合は、共感に加えて「役立つ情報を発信する」というのも効果的のようです。ここでは例としてフローレンスの駒崎さん(@Hiroki_Komazaki)の情報発信は、役立つ情報を惜しみなく提供されている良い例として紹介されました。

さらに、効果的にソーシャルメディアを使うために有効なのは、インフルエンサー(ほかのユーザーに対して大きな影響を与える人)やクラスタ(1つの事柄に関して興味を持っている、または同じ事柄が大好きな人の集まり、集団)への意識的なアプローチをすることです。これについては、Twpro ( http://twpro.jp/ )などを使い、自分たちの活動に関するキーワードを検索して、意識的にフォローしていきます。

このパートの最後にイケダさんから、「何らかの目的をもってソーシャルメディアと使うときには、影響力のある人を知っていることも大切です。それと同時に、つながりを持つためには「与えるもの」を自分がもっていることが大切です」と続き、「自分のフォロワーを増やすよりもRT(リツイート)してもらえるほうが効果的なことが多いので、RTしてもらえるコンテンツ+関係性を作ることにも力を入れるようにすることが効果的なソーシャルメディアの利用が可能になってきます。」

(2) ソーシャルメディアで利用できるツールの紹介

TwitterやFacebookの特徴の説明、またそこから「関係性を構築」するための使い方に関して。特にFacebookでは団体のページを作って効果的にファンと交流していく手法なども紹介されました。

また、イケダさんが注目するソーシャルメディアを軸に活用できるツールの紹介がありました。

・ JustGiving Japan http://justgiving.jp/
 ファンドレイジングも気軽にできて、効果とつながりが持てるツール。

・ isave http://isave.jp/
 iPhone / Androidアプリで気軽に情報拡散支援&募金ができるツール。

・ READYFOR? https://readyfor.jp/
 プロジェクトベースで支援獲得ができるクラウドファンディングツール。資金調達のツールとして有効。

・ Livlis http://www.livlis.com/
 ツイッターで『ほしい&あげる』を形にしたツール。

・ Bre.ad http://bre.ad/
 チャリティにも使える短縮URL広告。これを使ってリンクを作成すると、リンク先に飛ぶ前に5秒間、広告が表示を展開できるツール。NPOの情報発信に便利なツール。

(3) ソーシャルメディアと寄付について

上記のような沢山のツールが利用できるようになった環境から、イケダさんの経験も交えつつ、ソーシャルメディアと寄付についてお話いただきました。「“寄付を集める”という場合、オンラインを維持継続、オフラインをカンフル剤として使うことで相乗効果が狙えると思います。」例えば、イベントの告知をオンラインで行い、イベントに来てくれた人に会場で寄付を募る、という形です。

「またNPO団体ではしばしば課題となるのが“誰がソーシャルメディアを使っていくのか?”ということです。理想は代表がやる。それは想いも強く、共感も呼びやすいからです。けれど、もし難しいならば学生インターンを活用するなども有効でしょう。」特に最近ではスマートフォンも普及してきたので、隙間の時間を有効に使って、負担を少なくして続けることも可能な環境が整ってきているとのことです。

ワークショップ:140文字で伝える担当事業にかける想い

ここまでがイケダさんの特別講義です。最後に講演後のワークショップとして、「140字で伝える担当事業にかける想い」というワークに、研修参加者の皆さんにトライしてもらい、みなさんの熱い想いを語ってもらいました。

新しい情報(特にツールの情報)が満載の刺激的な時間でした。今回の内容を参考にNPOマーケティングプログラムに参加している6団体のみなさんにもソーシャルメディアの効果的な利用に積極的に取り組んでもらえたら、と思います。

 
★イケダハヤトさんのブログ「ソーシャルメディアが拓く未来」もチェック!
http://www.ikedahayato.com/
★当日様子をNPOサポートセンターのインターン生が、ツイートでまとめています♪
http://togetter.com/li/171266
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